【Androidウイルス駆除】操作不能!消えない広告と格闘1時間、アイドリーム堺東店がセーフモードで暴いたウイルスの新常識

スマホの広告が消せない!操作不能でもデータを守るプロの技

「スマホが、完全に操作できません…」

堺市堺区、堺東駅をご利用の皆様、こんにちは!
iPhone・スマホ修理のアイドリーム堺東店です。堺東駅西口の横断歩道を渡ってすぐ、皆様のスマートフォンの「困った!」に駆けつけられる、地域の修理店です。

スマートフォンのウイルスは、私たちが対策を講じるのと同じように、あるいはそれ以上のスピードで日々進化し、より巧妙に、より悪質になっています。先日、まさにその「進化する脅威」の恐ろしさを物語るような、絶望的な状態のAndroidスマートフォンが当店に持ち込まれました。

今回は、操作一切不能の状態から、いかにお客様の大切なデータを守り抜き、潜伏するウイルスを駆除したか、その格闘の記録をご紹介します。この記事は、あなたのスマホを未来の脅威から守るための、重要なヒントになるかもしれません。

静止した悪夢。画面を支配する謎の広告ページ

ご来店されたお客様は、途方に暮れたご様子で一台のAndroidスマートフォンを差し出しました。その画面を見て、私たちは事の深刻さを瞬時に理解しました。

画面には、一枚の広告ページが常に表示され続けているのです。

前回ご紹介したような数秒おきに流れる「動画広告」とは違い、今回はまるでそれがスマートフォンの壁紙であるかのように、常に居座り続ける静的な広告ページでした。ホームボタンも、戻るボタンも、アプリの切り替えも一切反応しません。電源ボタンの長押しで再起動や電源オフのメニューを出すことしかできない、まさに「文鎮(ぶんちん)」寸前の状態です。

これでは、電話をかけることも、LINEを確認することも、バックアップを取ることすらできません。お客様が「操作不能」と仰っていた通りの、完全な乗っ取り状態でした。広告の内容から察するに、おそらく不正なJavaScriptなどが常に動き続け、ブラウザや特定のアプリを乗っ取ってこの表示をさせている可能性が高いと推測しました。

「初期化するしかないのでしょうか…?アプリのデータも写真も、諦めないといけないんでしょうか…」

お客様の不安な声が、私たちの技術者魂に火をつけました。大丈夫です、まだ諦めるには早い。アイドリーム堺東店は、データを守る修理のプロフェッショナル。この静かなる侵略者から、お客様のスマートフォンを解放するための戦いが始まりました。

突破口は「セーフモード」。反撃の狼煙を上げろ!

通常操作が一切できない以上、まずはスマホを自由に操作できる状態にしなくてはなりません。そこで私たちが使った切り札が「セーフモード」です。

あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、「セーフモード」とは、スマートフォンに問題が起きた際に、原因を切り分けるための診断用モードのことです。このモードで起動すると、スマートフォン購入時に最初からインストールされている必要最低限のシステムアプリしか動作しません。つまり、お客様が後からインストールしたアプリ(今回悪さをしているウイルスアプリも含む)は、一時的にすべて無効化されるのです。

スマートフォンの電源を一度落とし、メーカーごとに定められた特定の方法(音量ボタンを押しながら電源を入れるなど)で再起動。すると、画面の隅に「セーフモード」という文字が表示され、あれほど頑固に画面に居座っていた広告ページが嘘のように消え去り、見慣れたホーム画面が現れました。

これで、ようやくウイルスの本体を探し出すためのスタートラインに立つことができたのです。

迷宮入り?通用しない過去のセオリー

ひとまず操作できるようになったとはいえ、これは一時的な状態。セーフモードを解除して通常通り再起動すれば、また広告地獄が始まってしまいます。この安全な状態で、原因となっているウイルスアプリを特定し、完全に削除しなければなりません。

以前、別のウイルス駆除を行った際は、「不自然にデータ通信量が多いアプリ」を削除することで解決しました。ウイルスは広告を表示するために、常にインターネット通信を行うため、データ使用量が突出する傾向があるからです。

しかし、今回のウイルスは、そう簡単には尻尾を掴ませてくれませんでした。

設定からアプリごとのデータ使用量を確認するも、怪しいアプリが見当たらないのです。どのアプリも似たり寄ったりの通信量で、突出しているものがありません。「動画広告ではなく、一枚のページを表示するだけだから、通信量が少ないのかもしれない…」そんな推測が頭をよぎります。

セオリーが通用しないとなると、手当たり次第に試すしかありません。
まず、広告表示に関わっている可能性が高いブラウザアプリ「Chrome」の使用量がやや多かったため、Chromeの設定やデータを初期化してみました。しかし、セーフモードを解除して確認すると、結果は変わらず。広告は無情にも表示されたままでした。

地道な切り分け作業。犯人は意外な場所に…

再びセーフモードに戻り、次なる一手へ。
今度は、お客様が「これは自分で入れた覚えがない」と仰っていたアプリを、データ通信量の多い順に一つずつ削除していくことにしました。一つ削除しては、セーフモードを解除して再起動し、広告が出ないかを確認する。この地道な作業を繰り返します。

しかし、2つ、3つと削除しても、広告はしつこく表示され続けます。
時間だけが過ぎていき、焦りが生まれます。しかし、ここで諦めたらお客様の大切なデータはすべて消えてしまう。私たちは、もう一度原点に立ち返りました。

「通信量が多いものが怪しい」という固定観念を、一度捨てることにしたのです。

そして、アプリ一覧をもう一度、今度は通信量の多さではなく、「アプリの不自然さ」という観点でじっくりと見直しました。すると、リストの下の方に、通信量はごくわずかにも関わらず、アイコンのデザインが粗雑で、アプリ名も意味をなさないような、見慣れないアプリが一つあることに気づきました。

「こいつかもしれない…!」

直感を信じ、そのアプリをアンインストール。
これが最後の望みだと祈るような気持ちで、セーフモードを解除し、スマートフォンを再起動しました。

起動ロゴが表示され、ホーム画面が立ち上がります。
1秒、3秒、10秒…待てど暮らせど、あの忌まわしい広告は表示されません。
完璧な「静寂」が、スマートフォンに戻ってきた瞬間でした。今回の犯人は、通信量を極限まで抑えることで、発見されにくく進化した、より狡猾なウイルスだったのです。

この間、試行錯誤を含めた作業時間は約1時間。お客様には、データも思い出も何一つ欠けることなく、完全にクリーンになったスマートフォンをお返しすることができました。

今回の教訓:ウイルス特定は「通信量」だけじゃない!

今回の修理は、私たちにとっても非常に学びの多いものでした。

  • ウイルスの手口は常に進化している。通信量が少ないタイプのウイルスも存在するため、「通信量が多い=怪しい」という常識が通用しない場合がある。
  • 操作不能な時は「セーフモード」が有効。万が一の際、この知識があるかないかで、データを救えるかどうかが決まる可能性があります。
  • 専門家による診断が不可欠。原因の特定が困難なケースでは、経験と知識に基づいた地道な切り分け作業が必要になります。

ご自身で「見慣れないから」と安易にアプリを消すと、実はシステムに必要なアプリで、スマートフォンが起動しなくなる危険性もあります。少しでも不安を感じたら、ぜひ私たちプロにお任せください。

進化する脅威にも、アイドリーム堺東店は立ち向かいます

スマホのトラブルは、もはや他人事ではありません。もしあなたのスマホに「いつもと違う」と感じる点があれば、それは何かのサインかもしれません。

「最近、変な広告がよく出る」
「バッテリーの減りが急に早くなった」
「スマホの動作が異常に重い」

そんな時は、ウイルス感染の初期症状の可能性もあります。手遅れになる前に、ぜひ一度アイドリーム堺東店にご相談ください。今回の事例のように、原因の特定が困難なケースでも、専門知識と豊富な経験を駆使して、お客様の大切なデータを守りながら問題を解決いたします。

店舗は堺東駅西口からすぐ。見積もりやご相談はもちろん無料です。皆様のご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。